文:馬場直子
タイ・チェンマイのインタノン山麓に広がるノンタオ村。山岳民族カレンの長老ジョニさんは、かつては近代農業で何度も表彰された近代エリート農民でした。すべてがお金に換算されるような農業に嫌気が差したとき、彼の頭によみがえったのが、小さいころ祖母が聞かせてくれたカレン族に伝わる民話のひとつ「レイジーマン(日本でいう“ものぐさ太郎”)」。
タイでも政府や大企業による開発や工業化が進んでいますが、自然農の「レイジーマン・ファーム」を中心にしたコミュニティは、そうした流れに抵抗し、伝統から学び直したいという人たちの精神的な支柱にもなっています。
自然がよみがえった農園には、フルーツ、穀物、野菜、コメ、そしてコーヒーなどの作物がバランスよく育っています。家族との時間を大切にしながら森の中で手摘みされたコーヒーは、丁寧に天日干しされた後、焙煎されます。
クセがなく、すっきりとした味わいをゆっくりお楽しみください。
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