こんにちは。矢野宏和@ウインドファーム福岡です。
きょうは、今は亡き、ジャカランダ農場のカルロスさんの農業指導の一場面をお伝えするコラムを、HPにアップしました。
このコラムを書きながら、「なんとなく場面が似ているなあ」と、思ったのは、ブッダと殺人鬼アングリマーラの邂逅の場面。田口ランディーさんの「座禅ガール」で、その場面を私は読んだのですが、 ブッダ の静けさがアングリマーラを包み込んでいく様子が伝わってくる文章で、ブッダが纏うそんな静けさを、カルロスさんはいつも湛えていました。
また、カルロスさんは実際に、思い犯罪を犯した囚人たちと対話をするカウンセラーのようなことをしていた時期があったそうです。ブラジルには「殺し屋」を職業とする人たちがいますが、カルロスさんが対話した「元殺し屋」は、それまで誰の話にも耳を貸さない凶暴な男でした。ところがカルロスさんにたいしては、こころを開いて、カルロスさんの話を素直に聞き、カルロスさんのことを大好きになったそうです。
ブッダ にしても、カルロスさんにしても、誰に対しても偏見なしに、フェアで落ち着いたこころで接している。好き嫌いのジャッジなしに。そんな境地で生きていくというのは、日々、好き嫌いの判断を繰り返して生きている私からすると、なんとも次元の違う世界のように感じられてしまいます。
ただ、私にとってブッダは遥か遠い昔の存在だけれども、カルロスさんは、実際に会って、話して、その人柄に触れた記憶がある。その人柄の質感みたいものを、記憶を辿ってこころに描きつつ、少しずつでもその境地に近づいていければと思うのです。
2021/02/16投稿
矢野宏和
「new-slothML」とは、ナマケモノ倶楽部会員が日々の思いや社会のニュースから感じたことを綴ったり、意見交換する場です。あなたもナマケモノ倶楽部の仲間になりませんか?
>>入会詳細はこちら!
Comments