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執筆者の写真ナマケモノ事務局

鉱山開発にNO!いのちにYES!~フランクリン・ヴァカ(エクアドル)

2017年11月11日 しあわせの経済世界フォーラム1日目 フランクリン・ヴァカ氏講演

皆さんにご挨拶申し上げます。フランクリン・ヴァカです。エクアドルから来ました。 これから「いのちのために」と題してプレゼンテーションを行いたいと思います。

南米の北西部、太平洋からアンデス山脈の間に位置するエクアドルはとても小さな国ですが、生態系の多様性がとても豊かな国です。およそ日本の4分の3の27万平方キロメートルという小さな国土にもかかわらず、世界で最も豊かな生物多様性を誇ります。世界の生物多様性のホットスポットのうちの二つ、熱帯アンデスとチョコがあります。


にもかかわらず、大規模な鉱山開発のプロジェクトによって、多くの在来種の動植物が絶滅の危機に瀕しています。私たちは環境を守り、コミュニティや多くの人たちの努力によって作り上げてきた持続可能な発展破壊する鉱山開発と1990年代初頭から向き合ってきました。しかし現在、エクアドル政府によってインタグの79%にあたる原生林、94,000ヘクタールの土地の採掘権が譲渡されました。

鉱山開発の社会と環境への影響はとても深刻です。森林伐採、気候変動、野生の動植物と農作物の多様性の喪失、植生の消失、地表水・地下水の汚染、水質と水量の低下、大気汚染、砂漠化、干ばつ、景観の損失などが挙げられます。これらはすべて結果として地球温暖化を加速させています。さらにコミュニティの強制移動、土地の放棄、人間関係の決裂、人権侵害などが地域と世界の深刻な社会問題として挙げられます。

しかしインタグの人たちは、鉱山開発対してノー、いのちに対してイエスという態度をこれまで何度も公の場で表明してきました。これまで私たちは、地域の持続可能な発展のために 自治体及びコミュニティの保護区の設立、小水力発電、有機農業、アグロエコロジー、そして森林農法の実践、植林、自給率上昇や地産地消の奨励、手工芸品の開発、女性のエンパワーメント、アグロコミュニティエコツーリズム、環境教育などに取り組んできました。

私はインタグコーヒー生産者協会の組合員として有機コーヒーの生産に関わっています。私たちの使命は、零細農民たちの収入を増やすと同時に、森林面積を増やし、健全な食べ物を生産し、土壌を守ることです。そして、実際さまざまなサポートをしています。私たち組合員は一体となって、労働の正当な対価と環境を守るフェアトレードに則ってェアトレードの販売を行っています。そしてより民主主義的な組合、組合員や農家の人たちが声を挙げられるような場所を作るために、私は運営側としても関わっています。

しかし鉱山開発の問題は、金属への需要がある限り、金属がこの地球からなくなるか自然が破壊しつくされるまで続くでしょう。私はこの会議に参加されている皆さんにお伝えしたいです。私たちは、自分たちの生き方を深く見直さなければなりません。いのちを守る闘いはまだ続きます。

最後に私はこの言葉を皆さんとシェアしたいと思います。「大地は私たちのものではありません。私たちが大地の一部なのです。」 ありがとうございました。(通訳:和田彩子)


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